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ご挨拶

ご挨拶

第46回 全国大学メンタルヘルス学会総会

総会長  伏見 雅人

(秋田大学保健管理センター所長・教授)

このたび、第46回全国大学メンタルヘルス学会総会を来る2024年12月5日(木)、6日(金)の両日にわたり開催させていただくことになりました。本総会を主催する全国大学メンタルヘルス学会は、その前身である全国大学メンタルヘルス研究会から法人化され、現在は特定非営利活動法人全国大学メンタルヘルス学会として活動中です。法人となってから東北で開催されたことはこれまでになく、今年が東北では初の開催となります。東北初の総会を秋田の地で開催できることは大変光栄なことであると感じており、関係各位に心より感謝いたします。

東北では2011年に東日本大震災という大規模災害(自然災害)に見舞われました。その後10年の節目を迎える2021年には、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(特殊災害)により、いわゆるコロナ禍での生活を余儀なくされました。さらには毎年のように全国各地で地震や水害など数多くの災害が発生しており、特に今年は年頭から能登半島地震により甚大な被害がもたらされていることはご承知のとおりです。振り返ってみると、われわれは長期にわたり災害時におけるメンタルヘルス活動を強いられてきたように思います。それ故に大学メンタルヘルスに関わる者として、平常時とは異なる特殊な状況下においても切れ目なく、継続的に学生や教職員を支援して行く必要性を改めて感じている次第であります。

以上の点を踏まえ本総会は、そのテーマを「持続可能な大学メンタルヘルスのあるべき姿を求めて ~ 災害をのりこえ 未来へつなぐ ~」といたしました。特にコロナ禍においては全国の多くの学生が行動制限を強いられ本来の学生らしい生活が送れないという状況におかれました。その結果、学生や教職員のメンタルヘルスにもさまざまな形で影響が及んでいたのではないかと推察されます。今回は、こうした影響について検証するとともに今後の支援のあり方を模索できるような会にしたいと考えておりますので、皆様のご協力を賜りますようお願い申し上げます。なお本総会は例年、日本精神神経学会精神科専門医資格認定更新における研修ポイントや臨床心理士研修ポイントの取得対象学会となっておりますが、今回もこれらの取得が可能な会にすることを予定しております。

最後になりますが、本総会が「学生および教職員のメンタルヘルスの保持・増進を図るための調査・研究・啓発事業を行い、会員相互間の研修を深め、もって大学関係者のみならず社会全体の利益の増進に寄与する」という学会の使命を果たすために貢献できることを心から願ってやみません。会場は最寄りのJR秋田駅西口から徒歩で10分程度の好立地にありますので、そのための絶好の機会になるものと信じております。精神科医師や心理職の方はもとより大学メンタルヘルスに関心をお持ちの多くの方々に「美の国あきた」で知られる東北の秋田で有意義な時を過ごしていただきたいと考えておりますので、皆様ぜひ本総会にお越しください。関係者一同皆様のご参加をお待ちしております。